ビリヤード中級者から上級者へステップアップするために、単なるポケット技術だけでなく、手玉(キューボール)を「操る」能力が求められます。その技術の最高峰の一つが、キャノンショットです。
キャノンショットは、難しい配置やポジショニングで圧倒的な力を発揮します。この記事では、キャノンショットの原理から、正確な打ち方、そして試合で役立つ実践的なコツまでを、徹底的に解説します。
1. キャノンショットとは?勝利を引き寄せる戦略的価値
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1-1. キャノンショットの定義と役割
キャノンショット(Cannon Shot)とは、手玉を第1的球に当てた後、その手玉が第2的球に接触し、第2的球を目的のポケットへ導く一連の動きを指します。
- コンビネーションショットとの違い: コンビネーションは的球同士を当てるのに対し、キャノンは手玉が2つの的球に関与します。これにより、手玉の回転(スピン)を利用した繊細な軌道調整が可能になります。
1-2. 成功の鍵は「ダブルヒット」のコントロール
キャノンショットの最大のメリットは、**第1的球に当たる際の「厚み」と手玉にかける「スピン(ひねり)」**の組み合わせによって、手玉が第2的球に当たる角度を自在に変えられる点にあります。これがポジションプレーや、手詰まりの状況を打開する決め手となります。
百聞は一見にしかづ 『キャノンショットの狙い方!左撞くと入りやすい狙い方を解説!!』 by 東大卒たっくんと黒子のビリヤードch
2. 【実践】キャノンショット成功のための3つの要素
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キャノンショットを成功させるためには、「厚み」「撞点」「力加減」の3つの要素を完璧に組み合わせる必要があります。
2-1. 要素①:最重要の「厚み」を正確に決める
キャノンショットの成否のほとんどは、**手玉が第1的球に当たる「厚み」**で決まります。
- 最終目標点の確認: 第2的球がポケットに入るためのコースをまず確認します。
- 手玉の通過点のイメージ: そのコースへ手玉を導くために、第1的球に当たった直後の手玉がどこを通過すべきかを明確にイメージします。
- 逆算で厚みを決定: その通過点に向かうために、第1的球のどの部分を撞くべきか(厚み)を決定します。キャノンでは、**第1的球の接線に近い「薄い厚み」**を狙うことが多くなります。
2-2. 要素②:軌道を決定づける「サイドスピン(ひねり)」
サイドスピンは、第1的球に当たった後の手玉の軌道を大きく曲げ、第2的球への正確なアプローチを可能にします。
- 手玉を広げる場合: 手玉を大きく振らせて第2的球を狙いたい場合は、手玉の右端または左端を撞き、狙いたい方向へスピンをかけます。
- 「トビ(スクリュー)」への注意: サイドスピンが強すぎると、狙った厚みからズレる現象(トビ)が発生します。狙い点と力加減のバランスを正確に把握することが重要です。
| 軌道調整の目的 | 推奨される撞点 |
| 手玉を右へ大きく振りたい | 右側のサイドスピン |
| 手玉を左へ大きく振りたい | 左側のサイドスピン |
| 第2的球に当てた後、手玉を前進させたい | 上側のトップスピン |
2-3. 要素③:回転を「効かす」適度なストローク
- ストローク: キュー先がブレないように台と平行に、そして最後まで目標に向かって押し切るフォロースルーを意識します。
- 力加減: 強すぎるとスピンが不安定になり、弱すぎると回転が伝わりません。**「キューの重さを活かし、回転をしっかり伝える」**ための、適度なスピード(中〜強程度)で撞きましょう。
百聞は一見にしかづ 『【全プレイヤー必見】Aクラスも知らないキャノンショットの裏技公開』 by 東大卒たっくんと黒子のビリヤードch
3. 【上達への近道】キャノンショットの練習と応用
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3-1. 基本配置での反復練習
まずは、手玉・第1的球・第2的球が比較的近く、角度の浅い「簡単に見える配置」から練習を始めましょう。
- 練習目標: 厚みとスピンを調整し、第2的球のポケットと同時に、**手玉を次の有利な場所(ポジション)**に置くことを意識します。
3-2. 応用:隠れたキャノンを見抜く
キャノンショットは、ナインボールやエイトボールにおいて、一見難解な配置を打開する切り札となります。
- 思考の切り替え: 「直接狙えない」と感じたら、**「この球を第1的球にして、どの球をキャノンで当てられるか?」**と発想を転換しましょう。特に、サイドポケット周りやコーナーポケット近くに密集した配置で有効です。
キャノンショットを習得することは、単なるテクニックの追加ではなく、盤面全体を読む戦略眼を磨くことに繋がります。正確な厚みと適切なスピンのコントロールを練習し、ビリヤードの達人を目指しましょう!











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